ライターになる前の私に贈りたい本5選【構成・情報収集編】
今回は、記事の構成を考える際や情報を収集する際に役立っていると感じる本を紹介します。
私はまだまだ、本の内容をマスターできているとは言えません。
それでも、構成と情報収集について学ぶことで「論理的で読みやすい文章」「説得力・納得感がある文章」に近づけると感じています。
前回の記事「ライターになる前の私に贈りたい本7選【基礎編】」で紹介した本は、記事に必要な最低限の日本語を書くためのものでした。言い換えると、文法や表記に関する本です。
今回紹介する本は、文法や表記のような表面的なことではなく、記事の内容に関わるものが中心です。
目次
構成・情報収集全般に役立つ本
迷わず書ける記者式文章術(慶應義塾大学出版会)
元日本経済新聞記者の松林薫さんが「実用文を正確に、わかりやすく書く技術」を解説した本です。
新聞記事で使われている文章構成の基本4パターンをもとに、論理的で読みやすい文章を書く方法を解説しています。
少し話がそれますが、新聞を読んでいて「文章が読みにくい」と感じた経験はありますか?
私はありません。
数ある媒体のなかでも読みやすい文章が安定して掲載されているのが新聞だと思っています。
日々起こる事件や事故を掲載するためには、時間に追われることも少なくないはずです。それにもかかわらず、どの記事も整然としていて読みやすい。
子どもの頃から不思議で仕方ありませんでした。
この本を読むと、記者の方が読みやすい文章を素早く理由がほんの少しわかる気がします。
「なぜ、読みやすい文章が必要なのか」「取材が不十分だとどのようなことが起こるか」についても書かれていました。「ここまで考えているからこそ、新聞があれほどの質を保ち続けているのか……」と何度思ったか、わかりません。
技術だけでなく、文章に対する責任感や矜持なども伝わってきます。
ブログや雑誌などの媒体を問わず、記事を書く方には読んでいただきたい本です。
即! ビジネスで使える 新聞記者式 伝わる文章術(CCCメディアハウス)
『迷わず書ける記者式文章術』が「読みやすい文章」について書かれているのに対し、こちらの本は「伝わる文章」に重きを置いています。
「伝わる」といっても感情・感覚的なことだけではありません。
客観的事実(ファクト)とデータに基づいて論理的に組み立てることで説得力と納得感を持たせられる(≒伝わる)書き方を解説しています。
ファクトやデータの調べ方に関して「ウィキペディアのような誰が書いたかわからないネットの情報も鵜呑みにせず、原資料に当たることをおすすめします」と書かれていました。
どのように(どこで)情報を集めると良いかのリストも載っています。
真偽が定かでない情報が溢れる昨今、このような本こそ必要なのではないでしょうか。
もっとも、インターネット上の情報に厳しい意見を書きつつ、練習問題の解説ではインターネット上の情報を紹介しており、違和感がないわけではありません。
それでも、新聞社の方がどのような考えで裏を取り、どのように文章を組み立てているかについて書かれた解説は一読の価値があります。
論理的な考え方を磨くのに役立つ本
グロービスMBA集中講義 [実況]ロジカルシンキング教室(PHP研究所)
文章は思考を形にしたものなので、論理的に考えていなければ論理的な文章は書けません。
そこで、ロジカル・シンキング(論理的な考え方)について、より詳しく学べる本を紹介します。
次のような内容で、ロジカル・シンキングについて基礎から学べる本です。
- 論理的とは
- 論理的に考える方法
- 論理的かどうかの確認方法
こちらの本では、SWOTやファイブフォースをはじめ、ビジネスで定番となっているレームワークも学べます。
あらゆる社会人にとって、とくに独立する方やフリーランスで働く方にとって知っておいて損がない情報が詰まった本です。
イシューからはじめよ(英治出版)
イシューとは、日本語でいうと「論点」です。
論理の原点が「論点」です。
そのため、論点の設定を誤るとスタート地点がズレてしまい、それ以降の論理も誤った方向へ向かってしまいます。
論理は読み手にとっても重要です。
- 論点がはっきりしない
- 論点が決まっていない
- 論点が魅力的でない(答えが出たとしてもメリットが少ない)
このような文章は、どれだけデータを集めていたとしても読み手は「何を言いたいのかわからない」「メリットがわからない」と感じてしまいます。
論点を決めるのが苦手な方や「何を言いたいのかわからない」と言われがちな方に向いている本です。
まさに私がこのタイプだったため、読んで良かったと思っています。
論理の組み立て、情報収集の効率化に役立つ本
仮説思考(東洋経済新報社)
文章を書く際、どのように情報を集めているでしょうか。
私は典型的な「関連ありそうなものをとにかく大量に集めるタイプ」でした。
今もややその傾向はあります。
しかし、闇雲に情報を集めていると時間がどんどん過ぎていってしまいます。
とくに取材やインタビューでは決まった時間内で情報を集めきらなくてはいけません。的外れな質問を繰り返していると、肝心な内容を聴けずに終わってしまう恐れがあります。
限られた時間で効率よく情報を集めるカギとなるのが仮説です。
論点に対する仮の答え(仮説)を決め「それを証明するために何が必要か」を考えると、情報収集の効率が上がります。
論点の決め方を解説したのが「イシューからはじめよ」、論点に対する答えの出し方を解説したのが「仮説思考」のような関係です。
まとめ
今回の記事では、構成や情報収集に役立つ本を紹介しました。
- 論理的でわかりやすい(構成がしっかりしている)
- 妥当な根拠に基づいている(妥当な情報が集められている)
このような文章は説得力・納得感があり、結果として主張したいことが相手に伝わりやすくなります。
私は、今回紹介した本の内容をマスターできているとはいえません。
今回の記事を書くにあたり、再読したところ「やはりまだまだできていない」と感じました。
同時に、これらの本の内容を身につければ、もっと良い記事が書けるはずだと再認識しています。


